自分を磨く〜 砥石(といし)の教え
玉は、磨かないと光が冴(さ)えない。
磨くには、砥石(といし)が必要です。
砥石があるから、輝く玉ができあがるのです。
しかし、世間は美しい玉を褒め称えますが、
砥石を褒めようとはしない。
人の場合も同じこと。
弟子を立派に育てたいと、師匠は一生懸命、
砥石の役目をしてくれます。
弟子は、いつも厳しく指導され、叱られたりして、磨いていただく。
けれど、磨かれたあとは、師匠の丹精は褒められず、
輝いた弟子だけが脚光をあびる。
師匠あっての弟子。
厳しい修行や苦労も、自らの魂を磨く砥石だと思って明るく、
喜んで受けること。
そして、輝かせていただいた師匠への恩を、
いつも忘れないことです。