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親のキモチ・子のキモチ

そこは似てほしくないのに……

親のキモチ・子のキモチ:そこは似てほしくないのに……

片付けができない、ぼんやりして忘れ物が多い、など、似てほしくないところばかり似てきた子どもたち。パパは気になって仕方がない。

登場人物

  • 10歳、8歳、5歳、3歳の4人の子どもたちのパパ。
  • 大家族のおばあちゃん。自身も5人兄弟の大家族で育つ。
  • 子育てに悩むパパやママを仏様の智慧で優しく導く女性和尚。
はぁ、イヤだなぁ……。なんでそんなところが似ちゃうのかなぁ……。
どうしたのパパ。大きな溜め息なんかついて。
だってさ、上の子は片付けが苦手だし、2番目はいつもぼんやりして忘れ物が多いし、似てほしくないところばっかりボクに似てきて、心配なんだよ……。
ふーん。確かにパパに似ているところはあるけど、似てないところもあるし、心配しなくていいんじゃない?
そりゃ、ばあばにとっては孫だから気楽に言えるだろうけど、ボクは親だから責任感じちゃうんだよ。
大げさね。あなたはじいじにそっくりな子どもだったけど、私は全然気にならなかったわよ。
いやいや、ボクは気になるよ。
あらパパさん、子どもが自分に似てるのって、うれしくないですか?
いやー、ボクのいいところが似てくれたら、うれしいんですが……。
あなたのいいところって、おおらかでのんびりしてるところでしょ。片付けが苦手とか、忘れ物が多いのは、その裏返しなんじゃないかしら。
えっ、そうなの……。
長所と短所は背中合わせだったりしますから、短所だと決めつけず、良い面を見てあげることが大切だと思いますよ。
ボクの見方が悪いのかなぁ……。
それに、「パパの悪いところが似た」なんて言われたら、子どもは「パパのせいだ」と思うかもしれません
うっ……。
逆に、「パパのいいところが似た」と言われても、自分が褒められたように思えないんじゃないかしら。
うーん、そうかも……。
長所も短所も、親と結び付けて評価するのではなく、子ども自身のこととして、褒めたり叱ったりしてあげる方が、子どもの心に響くと思いますよ。
なるほど、納得です。
似ていても似ていなくても、親子は親子。親の願望はほどほどに、子どものキモチを考えて、明るく仲の良い家庭を築いてほしいですね。
そうよ。あなたらしく、のんびり、ぼんやりしていれば大丈夫だから。
ありがとう……。あれ?ボク、褒められてる?

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情報

タイトルそこは似てほしくないのに……
投稿日2025.03.07
著者 モバイル金剛寺
テーマ
アイキャッチ親のキモチ・子のキモチ:そこは似てほしくないのに……