宿題を減らしてほしい……

宿題が多くて毎日つらい……とこぼすカズマ。宿題を見る親も大変なので少し減らせないだろうか、とママも先生に訴えるが……。

	先生、毎日宿題が多くて、遊ぶ時間がなくなっちゃう……。ちょっと減らしてほしいんですけど。
	え、そんなに多いかなぁ……。
	先生、私からもお願いします。音読を聞いてあげたり、漢字の書き取りや計算を見てあげたり、親もなかなか大変なんです。
	子どもはもっと大変だよ。学校で長い時間勉強してるのに、家に帰っても宿題があって、ほんとイヤんなっちゃう。
	ほっほっほ。宿題は昔から子どもの天敵じゃからのぅ。
	和尚さんも宿題は嫌いだった？
	好きではなかったのぅ。よく宿題を忘れて先生に叱られておったよ。そんな私が言うのも何じゃが、先生、少し宿題を減らしてあげたらどうじゃろうか。
	うーん、そうですね……。
	お願いします。宿題が多いせいで、勉強が嫌いになっちゃいそう……。
	それは困るなぁ。お母さん、宿題にかかる時間はどれくらいですか？
	早い時で1時間ぐらい、2時間近くかかってる時もありますね。
	そんなにかかりますか……。
	宿題多いなって思うと、やる気がなくなって余計に時間がかかっちゃうんだよ。
	聞いた話では、宿題が多ければ学力が上がるというわけでもないらしいのぅ。
	おっしゃる通りです。宿題にかかる時間は、学年×10分程度がいいという説もあるようですし。
	じゃあ、ボク4年生だから、40分で終わるぐらいの量に減らしてください。
	いや、そんな説もあるという話で……。
	先生、そもそも宿題を出す目的は何ですかな？
	学んだことを定着させることと、勉強する習慣をつけること、が宿題の目的です。
	であれば、宿題がつらくて勉強嫌いになるようでは本末転倒。子どもが集中して取り組めて達成感がある、くらいの量にした方が、学んだことも勉強する習慣も身につくのではないかのぅ。
	そうですね……。じゃあ、少し減らす方向で考えてみます。
	やったー！減らしてくれたら頑張れそうだし、宿題が好きになるかも。
	ふむ。その意気じゃ。子どもたちが楽しんで学べるように、先生、頼みますぞ。