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親のキモチ・子のキモチ

絶対に負けたくない!

親のキモチ・子のキモチ:絶対に負けたくない!

極端に負けず嫌いな5歳の息子。友だちとゲームをしていても、負けそうになると勝手にやめてしまうため、ママは心配でたまらない。

登場人物

  • 5歳の男の子の子育てに悩みが尽きない後輩ママ。
  • 何でも遠慮なくズバズバ言ってしまう大阪人。後輩ママの知り合い。
  • 子育てに悩むパパやママを仏様の智慧で優しく導く女性和尚。
オカンさん、うちの息子が極端に負けず嫌いで困ってるんです…。
負けず嫌い?私も負けるの大っ嫌いやで。けど、負けず嫌いは頑張り屋さんで向上心がある証拠やから、ええんちがうか。
それが、友だちとゲームをしていても、負けそうになると、勝手にゲームを投げ出しちゃうんです。
あちゃー、それはアカンな。負けは負けで潔く認めんと。第一、一緒に遊んでる友だちが気分悪いがな。
そうなんです。友だちとの仲が悪くなるんじゃないかって心配で……。
あら、それは困りましたね。勝負に勝ちたいというキモチは大事ですが、勝ちにこだわりすぎると、ゲームをしていても楽しくないんじゃないかしら。
確かに。友だちは楽しそうに遊んでるのに、息子だけ怖い顔してますから。
何でも一番じゃないとガマンできない、ズルをしてでも勝とうとするなど、勝ちに過剰に執着するのを「一番病」と呼ぶこともあるようですね。
そう。まさに「一番病」です。じゃんけんをしても、後出しで勝とうとするんです。
だけど、ズルして勝っても、本当に勝った時のような喜びは得られないし、まわりからは「ズルい!」って言われるし、いいことは何ひとつないんです。
ですよね。本人も分かっているとは思うんですが……。
まず、親が手本を見せることも大事ですよ。ゲームでも何でも、勝ち負けという結果に一喜一憂せず、過程を楽しんだり、努力する姿を子どもに見せてあげてほしいですね。
そういわれると、私自身、結果にこだわっていたかも……。
結果だけを見て褒めたりけなしたりすると、勝ちへの執着心をあおりかねないので、結果とプロセスの両方を見て、言葉をかけてあげるのがいいと思いますよ。
なるほど、気をつけます。
本当に大切なのは、他者との勝負ではなく、自分自身との勝負に勝つこと。過去の自分や弱い自分に勝つことなんです。
おぉ!深い……。
息子さんには、「負けそうになると逃げてしまう弱い自分に勝とう」と言ってあげるといいかもしれませんね。
ええこと聞いた。たとえボロ負けでも、自分にさえ勝てば勝ったのと同じ。そう思えば、人生負けなし、連戦連勝や!
オカンさんの負け惜しみには逆立ちしても勝てまへんわ……。

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情報

タイトル絶対に負けたくない!
投稿日2022.07.15
著者 モバイル金剛寺
テーマ
アイキャッチ親のキモチ・子のキモチ:絶対に負けたくない!