和尚と考える終活16:死は「待ったなし!」【3】誰に相談するか
死亡診断書、やれやれこれで焼ける。いえいえまだ焼けませんよ。時間的拘束があります。死後24時間を経過することが条件となります。そうです、24時間待ったらいいんです。っていや、あなたは死んでますから待つも待たないもないですよ。あなたの遺体の始末をされる方が待つんです。ということは、最低24時間はどこかにおいておかないといけないんです。
どこに置く予定ですか? ほらね、決めてないでしょ。まあ安心してください、今までに私がやった終活の講座に参加された方も、ほとんどが決まっておりませんでしたから。でもそんなことで安心してしまったら、何のためにこのコラムを読んでいるのかわからなくなりますから、きちんと決めてもらってください。
ところで、この類の話、くれぐれも先に行くであろう人から話を切り出してくださいよ。あとから行くであろう人が、先に行きそうな人にこの話を切り出すことは、とても重たいことですし、嫌みにもなりかねませんから。
元に戻しますね。まずは、どこで預かってもらうかでしたね。ただこの話をしますと、もう一歩手前の話が実は必要になります。それは、あなたの死について相談する人があるか否かという問題です。「おひとりさま」という言葉が現代語として定着してきました。いわゆる「生涯一人で暮らす生き方」の方です。そういった方でも、ご兄弟や親しい親類があれば、その人たちに相談できるのですが、そういった人さえもいらっしゃらない方もおられます。
そうなると行政に相談するしかないわけですが、以前、私の講座の受講者に市役所の方がおられ、「役所への相談は、万策尽きたときにしてほしい」とおっしゃってました。
身近にあなたの始末を相談できる人、おられますか?