和尚と考える終活20:モノの整理・処分【1】~始める前に
終活において、皆さんが取り組まれ、そして断念することのひとつが「モノの整理・処分」でありましょう。「子どもたちに少しでも迷惑をかけないように、身の回りの整理整頓をして、荷物を減らしておこうと思うんです」共通しておっしゃる言葉でありますが、これがなかなか前へ進まない事案なのです。思い方はとても素晴らしく、まさに終活の取り組みとして、いの一番に取り組むべきことだと思うんですが……。
では、なぜこの取り組みが前へ進みづらいのか。ズバリ「モノが多すぎるのです」と言いますと、「だからやるんじゃないですか」と言われそうですが、じゃあ申し上げます。終活でモノの整理・処分をされる方、これだけは絶対に守ってください。それは「今後、生活必需品以外のモノは購入しない」ということです。
「身軽になろう」と思って終活する人が、処分する先から新たな物品を購入していたのでは、全く目減りしてゆきません。ズバリ終活しようという人は、生活必需品や消耗品以外は買わないことを守ってください。モノの整理・処分のスタートは「新規に買わない」です。
ちょっとお尋ねしますね。皆さん、お宅にタンスや衣装箱など1つや2つはあるかと思いますが、さあその中に、今日をさかのぼること1年、一度も袖や足を通したことのない衣類が1枚以上ある方、手を挙げてください。ほら、全員手を挙げたでしょ(こちらからは見えませんけどね)。そうなんです、いらないモノが多すぎるという事実です。でも誰があつめたの? あ・な・た、でしょ?
さあ、今日からはモノを増やさないことをしっかり守って、終活に取り組んでください。