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和尚と考える終活

和尚と考える終活48:相続【3】〜3つの相続方法

和尚と考える終活48:相続【3】〜3つの相続方法

大自然の仕組みはうまくできたもので、「昼と夜」「男と女」「天と地」……相対するものによってバランスが取れているように思います。相続にも相対するものが存在します。「正と負」であります。「正(プラス)と負(マイナス)」ということです。

まず相続における「正」は、不動産、不動産の権利、金融資産、動産(車・家財・貴金属等)、権利(債権・会員権・著作権等)などがあげられます。これらは物理的・精神的に豊かさを提供しうるものなのかもしれません。では相続における「負」は、借金、公租公課、保証債務などでしょうか。これらは物理的・精神的に欠損や不安を提供しうるものかもしれませんね。でも、どちらも「相続」の対象であります。

「親の残した財産」とよく言いますが、これは必ずしも「正の財産」のみを指すものではありません。時には「負の財産」も存在するのであります。

これらの財産を相続するには実は3つの方法があります。「単純承認」「相続放棄」「限定承認」です。まず「単純承認」とは、財産を無条件、無制限に引き継ぐ形です。「相続放棄」とは、一切の財産を引き継がない、相続しない方法です。そして「限定承認」とは、正と負、両方の財産があったとき、正の財産の範囲においてのみ、負の財産を相続し、それ以上の負の財産は相続しない方法です。

これらの相続のうち、どの方法をとるかは、相続開始から3か月以内に家庭裁判所への申し立てが必要であることや、その他一定の決まりがありますが、ここでは3つの相続の方法があることを知っておいていただけたらと思います。 遺産の状況によって、どの方法が適当であるか、判断せねばならないということですね。

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情報

タイトル和尚と考える終活48:相続【3】〜3つの相続方法
投稿日2022.02.04
著者 良活和尚
テーマ
アイキャッチ和尚と考える終活48:相続【3】〜3つの相続方法