和尚と考える終活112：少子高齢化【2】～高齢者が減少？

今を盛りと増え続ける高齢者ですが、昨年の統計を眺めてみましょうか。

実は昨年、高齢者数が初の減少に転じました。でも、総人口に占める65歳以上の高齢者の割合は、29.1％と過去最高。また75歳以上の人口が初めて2000万人を超えております。そして10人に1人が80歳以上。高齢化率は世界最高であります。「高齢者の国」といっても過言ではありませんね。「年寄りばっかり」と嘆いているそこのお方、嘆いてはなりませんよ、だって今の日本の経済的成長は、まさに今高齢者と称される方々が築いてきたのですから。

そしてもう1つ、高齢者の就業率を見てみましょう。これも19年連続で増加し、912万人と過去最高。就業比率はこれまた13.6％と最高です。働き者の国柄があらわれていますね。ただその中で「医療・福祉」関係の高齢就業者は、10年前の2.7倍に増えております。

以前講演会で、「このままいくと70歳のデイサービスの利用者さんに、80歳のヘルパーさんがつく」みたいな話をして大笑いしましたが、笑うどころではなく、確実にそうなってきているということであります。

「このままいくと大変なことになってしまう」と思ったでしょう。いいえ、心配いりませんよ。人の命には限りがありますから。このコラムで何度も何度も繰り返されてきたお話、「人は必ず亡くなります」。ですから、増え続けることはありません。また、今このコラムを読んで心配しているあなた、そうあなたです。心配ご無用、あなたも必ず亡くなりますから。安心してください。

でも、まだまだ高齢者の数が目立ちます。さあどう生きてゆきましょうかね。