和尚と考える終活118:碑
5年間にわたりご愛読いただきました「和尚と考える終活」。本日千秋楽を迎えます。最終稿のタイトルは「碑(いしぶみ)」としました。
「碑」とは石碑を表す大和言葉です。お寺や神社へ行きますと多くの石碑を目にしますが、じっくりとそこに目をやることは少ないかもしれませんね。しかし石碑を立てた人たちは、石に刻むことにより、永く読み継がれることを願ったのであります。
人生は「碑」でなければなりません。人が生まれて亡くなるまでの一生。一瞬一瞬が一期一会であり、そのすべてが足跡となります。あなた自身が日々にどんな出会いをいただき、その中で何を学び、また相手に学んでいただくことができたのか。その一瞬一瞬に「愛」を注ぎ、なおかつ後悔少ない人生を通ること、これが「終活」です。
あなたが歩んだ、また今後も歩む人生すべてが「碑」となります。「形の碑」は作らずとも、「心の碑」を立て、あなたの愛する人の心に、あなたの「愛と想い」を刻んで差し上げてください。「ああ、ありがたい生涯だったな。尊い日々を過ごさせていただいたな。ありがとうございました」この言葉を言えるその日の準備をしましょう。
以上で良活は筆を置きたいと思います。ご愛読いただきました皆様、またこのコラムを支えていただいたモバイル金剛寺のスタッフの皆様、筆舌に尽くすには余りありますが、心からの感謝を申し上げます。
ありがとうございました。合掌