和尚と考える終活6:別れの悲しみを癒すために

「人が亡くなる」。このことにはきっと「悲しみ」がセットされていますよね。長年連れ添った相方が、愛しいわが子が先立った、大変お世話になった人が亡くなった。いずれも悲しみがつきまといます。この悲しみを消し去る頓服薬はありません。いかに楽しいこと、喜べそうなことを目の前に並べても、即効作用はありませんね。
ではこの悲しみを癒すものは何でしょう。
私が思うに、それは「時間」というお薬しかないと思うんです。お別れした人との付き合いの濃淡によって時間の服薬の長さは違ってきます。生前の付き合いが濃ければ濃いほど、癒す時間は長く必要になるかと思います。
でもこのお薬、効きやすくする、つまり短い時間で悲しみを癒す手立てがあります。それは、今日お別れが来ても後悔の少ない関わり方をしておくということです。
「こんなに早く逝ってしまうなら、もっと○○しておけばよかった」。よく耳にするフレーズです。これを言わないで済むような関わり方をしておくことこそが、悲しみを癒す「時間」というお薬を、よく効かせるカギになるのです。
仲の良い方と些細なことで喧嘩別れして、その翌日相手が亡くなってしまった。こんな事になったら、それこそ悲しみが癒えるのに、ものすごい時間がかかると思います。後悔をしないお別れのためにも、身近な人とは常に良き関りを持ちたいものですね。