和尚と考える終活19:「行き場」ありますか?
突然ですが、「行き場」ありますか?
子どものころから、それぞれ行き場を作って生活をしてきているかと思いますが、幼稚園や保育園、小学校、中学校、高校、大学、専門学校、また職場や町内会・自治会、これらすべてが私たちにとって、行き場ですね。さあ、今のあなたにはどんな行き場がありますか?
職場を定年退職して特に仕事を持たない。「第二の人生」という次のステージがある人には行き場がありますが、そうでない人の中には、行き場を失った人も多いのではないでしょうか。この行き場、実はとても大きな役割を担っているんです。行き場とは「コミュニティ」です。コミュニティがあるかないか、これは私たちに大きな影響を与えます。人と人との関わりがコミュニティであり、それが成立する場が行き場です。
医学的なことはわかりませんが、コミュニティの有無は、きっと認知症などの発生や進行に影響するのではないでしょうか。脳の活性化には「刺激」が不可欠ですが、刺激は五感(仏教でいう六識「眼耳鼻舌身意」)から入るものであり、一人でボーっとしていたり、他者とのかかわりがないとすると、一番入りやすい目と耳からの刺激も激減してしまいます。 健康寿命を延ばすにも、行き場は不可欠と思ってください。定年退職して行き場がなく、日に日に生きる活動が減退する、そんな人生は嫌ですよね。ぜひ行き場を作ってください。
いいプランがありますよ。「お寺」という行き場です。夏は涼しく冬暖かい。お茶やコーヒー、お供えものがあれば、そのおさがりのお菓子。どうですか、いいでしょ。こんなお寺を探すんです。このコラムをご覧の方には、特別にそんなお寺を教えてあげますよ。
お寺に行き場があれば、「次の行き場」の情報も得られますしね。えへへ。