和尚と考える終活37:葬儀の準備【3】~遺影を撮る
ちょっとお尋ねしますが、皆さんのお宅やご実家のお仏壇のある部屋など、長押(なげし)の上に、ご先祖様のお写真や肖像画がかかっていませんか? 見たことくらいはありますよね、きっと。
あれ何かわかります? はいそうです、「遺影」です。ひと昔前の遺影は、喪服や紋付の羽織を着た白黒写真が多かったですが、最近はカラーでいろんなバリエーションの写真が飾られていますよね。この遺影、何年も何十年もそのままなんです。そりゃそうですよね、遺影は「亡くなった方のお写真」ですから、それ以降、撮影のしようがないわけですので。
ちょっと余談ですけど、このコラム、とにかく「当たり前の話」ばかりじゃないですか?こんな当たり前のこと今さらって思うこと多いでしょ。書いてる本人もそう思ってますからね。でも要は確認、確認ですから。
元へ戻しましょう。遺影は撮り直しができません。でもずーっと残るんです。あなたならどんな写真にしてほしいですか?これ以上ない笑顔。耳には真珠のイヤリング、首もとにはダイヤをあしらったネックレス。もちろん洋服はブランド物。いいですね、そんな写真がずーっと家に残ったら。
ではそんな写真、用意してますか?ほとんどの方が遺影の準備をしていないんです。で、亡くなった後に親族がアルバムをひっくり返して、これからはパソコンやスマホを開いて、になるかな? まあ数ある中から選りすぐりの1枚を選ばねばならないのです。実はこれ結構大変なんです。なので遺影をあなたが望むスタイルで撮っておくのがおすすめです。
さあこの週末、遺影を撮りましょう。そして身内の方に託しましょう。これで一つ心配が消えましたね。