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和尚と考える終活

和尚と考える終活65:高齢社会の生き方【4】〜社会の基礎は家族

和尚と考える終活65:高齢社会の生き方【4】〜社会の基礎は家族

終活のお話をしておりますと、私の目の黒いうちは、そう大した問題にはならないんですが、その先を考えますと、本当につらいものがあるんです。それはですね、日本が無くなってしまうということなんです。「そんな大げさな」と思われますか?いえ、このコラムの読者は気づいてますよね。この国が無くなってしまうと、終活も何も関係なくなってしまうんですよ。

では、国を失わないためにはどうしたらいいのか。「多子化」の社会を作ったらいいんでしょうね、きっと。子どもがたくさんいる社会を作ればいいんですよ。といっても、現代社会のご夫婦は、子どもさんが1~2人くらい、全く追いつきません。その上、婚期はどんどん高年齢化しております。当然子どもを産める期間も短くなりますよね。ましてや男性も女性も未婚のまま生涯を終える方が多数おられます。これでは全く可能性が低くなります。

戦後、日本の社会構造が変わってしまい、「個人主義」が蔓延してしまった結果がこれなんでしょう。1人か2人の子どもが自己の権利を主張し、義務や責務を放棄しようとする。「価値観の多様化」私の嫌いな言葉でしたよね。皆さん家を建てるとき、一番大切な工事は何だと思いますか?そうです「基礎工事」ですよね。基礎がしっかりしていなかったら、どれほど立派な材料を組み立ててもだめなんです。

多様化という言葉で、社会の「基礎」部分までもが「なんでもあり」になってしまっているのではないでしょうか?社会の基礎とは、それは「家族」です。この「家族」のありかたが脅かされ、少子高齢化が進み、終活がもてはやされる社会になってしまったんでしょうね。

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情報

タイトル和尚と考える終活65:高齢社会の生き方【4】〜社会の基礎は家族
投稿日2022.09.30
著者 良活和尚
テーマ
アイキャッチ和尚と考える終活65:高齢社会の生き方【4】〜社会の基礎は家族