和尚と考える終活86:おひとりさま【7】〜人生会議とは
「おひとりさま」に限らないのですが、1つご紹介しておきたいことがあります。
「人生会議」という言葉をご存じでしょうか?「人生劇場」ではないですよ。私の得意な横文字で言いますと、アドバンス・ケア・プランニング(ACP)と言います。これは厚生労働省が推進している事業で、ご自身の人生の最終段階のことを、本人、家族、医療従事者などで話し合い、後悔の少ない人生を送ることを目的とした取り組みです。健康寿命を延ばす努力をしても、肉体の衰えを止めることはできませんよね。必ず誰しもが迎えるその時に、ご自身の意思を受け止めた形での医療を施すことが大きな目的なんです。
さあそこで、お医者様の登場となります。そうです、いわゆる「かかりつけ医」を持つことが、とても大切なのであります。特に疾病がなくても、何かあれば相談できる近くのお医者様。この「かかりつけ医」が、万一の際、大きな助けになります。「おひとりさま」にとって、遠方の身内より近所の他人、さらにかかりつけ医の方が、あなたの日常をよく知ってくれているかもしれませんね。
先ほどの人生会議にも関わりますが、緊急な疾病が起きた際に、延命をするのかしないのか、といったことも大きな課題です。そんな時に備えて、自分の意思をきちんと伝えておく方法があるということは、あなたにとっても身内の方にとっても大切なことであろうと思います。
かかりつけ医、ぜひお元気なうちから作っておいてください。