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和尚と考える終活

和尚と考える終活97:終活の原点【3】~現実を知る

和尚と考える終活97:終活の原点【3】~現実を知る

前回、「終活は1人ではダメ」と申しました。

ご愛読の箱入り一歩手前の皆さんは、きっと今まで何十年と会社で仕事をして、日本の高度成長を支えてきた自負をお持ちですよね。主婦(主夫?)の方なら、家庭を支え、お子さんたちを立派に育て、社会の一員として恥じることのない生き方をしてきた、という思いをお持ちかもしれません。そんな、立派に社会を支えてきた皆さんなんです。ところがその過去を、まるでないがしろにしてしまうような現実がおとずれるのです。それが「老い」であります。

人が生まれて絶対に避けられないことは、「老い」と、やがて来る「死」です。若いうちは「老い」という現実を体験していません(あたりまえですがね)。ですから「老い」に対する対策はあまりとられません。しかし高齢になると、現実として身体の衰えや脳の働きの低下を感じ始めるでしょう。多くの人はそこから対策を講じます。その1つが終活かと思いますが、前回申し上げました通り、その時にはすでに、自分の体力や機能が低下し始めてます。若いうちは30キロの米俵を担げていたけれど、今は10キロの米袋も持てない……。これが現実なんです。ここを自覚せねばならないのであります。

私のお寺には「自分を知ってらしくなれ」という教えがありますが、終活の原点は、まさにそこなんです。さあ、どうしますか? そこのお方、絶望感に浸ってませんか? ダメダメ、このコラムは落ち込むためにあるわけではないですからね。

ではどうしたらいいか、わかりますか? そうです「頼む」ことができるようになることです。まずは、素直な自分になるんです。

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情報

タイトル和尚と考える終活97:終活の原点【3】~現実を知る
投稿日2023.12.22
著者 良活和尚
テーマ
アイキャッチ和尚と考える終活97:終活の原点【3】~現実を知る