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和尚と考える終活

和尚と考える終活96:終活の原点【2】~身内と一緒に

和尚と考える終活96:終活の原点【2】~身内と一緒に

さて市民権を得た終活、そのカテゴリーは、介護・保険・相続・葬儀・供養(墓)など、さまざまであります。さらにそこから派生する枝葉は実に多岐にわたります。

そんな終活、意識をもって取り組む人の多くは「高齢者」ですね。しかしここが問題なんです。私はずっとこのコラムで「人と人との関わり」が大切です、とお伝えしてきておりますが、「人と人」のもっとも身近な、そして小さな核が、夫婦、親子、兄弟、すなわち「身内」なのです。

多くの人は「人と人」と申しますと、「自分と他人」の関係性をすぐさまイメージされます。いわゆるコミュニティというものは、いたるところにあるわけですが、人生のうちで最も長い時間を過ごすコミュニテイは、やはり「家族・家庭」。ですから「人と人」とは、まずは家族だということを認識していただきたいのです。

話を戻します。終活に必死に取り組むのは高齢者ですが、高齢者だけでは終活は成り立ちません。例えば、75歳(後期高齢者と今の日本では表現します)を超えた方が、「ああ、そろそろ身の回りの整理をしておこうかな」と衣類や家財などの整理(処分)を始めるとしましょう。たくさんのゴミ(わかりやすい表現としてあえてゴミと申しあげますね)が出ました。中には重量のあるものもあります。部屋の中はいつの間にか処分品の山。そうなったとき、高齢の方は自分1人の体力では対処しきれない場面が出てくるかもしれません。すると、誰かに「頼む」ことが発生します。仮に近くに住むご子息に頼んだとしましょう。「そんなこといきなり言われたって、仕事もあるし時間とれないよ」と言葉を返されるかもしれないですよね。

そう、だから終活は1人で取り組むものではないのです。「身近な人」と一緒に取り組むべきことなんです。

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情報

タイトル和尚と考える終活96:終活の原点【2】~身内と一緒に
投稿日2023.12.08
著者 良活和尚
テーマ
アイキャッチ和尚と考える終活96:終活の原点【2】~身内と一緒に