和尚と考える終活99:終活の原点【5】~家族仲良く
少し前に、終活の取り組みでできたゴミの山を処分する場面がありましたよね、おぼえてますか?このゴミの山を生まない方法があるんです。知りたいですか? 簡単ですよ。「頼む」ことです。ただし「始める前に」です。
1人でやったら、家中にゴミの山がいくつもできるかもしれません。ですが山が1つできるごとに、その山を処分してくれる人がいたら、そんな大ごとにはなりませんよね。だから始める前に「家財の整理をしようと思うから、手を貸してほしい」と頼むんです。ご家族も先々のことを考えると、良い機会として一緒に取り組んでくれるのではないでしょうか。
一件落着、めでたしめでたし……と言いたいところですが、重要なポイントがあります。頼んだことを受け入れてくれる関係性、これがないとダメなんです。これこそ「人と人の関わり」。普段からの関係性が求められるのであります。終活に取り組む環境の基本は、「良い関係性」つまり「家族仲良く」です。家族みんながお互いに愛し合い、大切にしあい、尊敬しあう。このスタイルが終活の土台なんです。
さあこの土台、いつから作りますかね。はい、早いに越したことありません。40代の親に10代の子どもという親子もあります。80代の親に50代の子どもという親子もあります。後者の年代に至ってから、この土台を作ることはかなり困難でしょうね。すると若いうちからこの関係性を構築することが求められます。そう考えると、実は終活は、誰もが今日から始めなければならないものなのです。高齢者のみが取り組むことではなく、すべての人が親のため、子どものため、家族のために、自分自身のこととして取り組むべきことが、終活なのであります。
さあ、お顔は見えませんが、そこの美男美女の皆さん、ボーっとしてられませんね。「家族仲良く」笑顔いっぱいで頑張りましょう。