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和尚と考える終活

和尚と考える終活13:「いただきます」は誰に言う?

和尚と考える終活:「いただきます」は誰に言う?

皆さんご飯を食べるとき何か言いますよね。そう「いただきます」ですね。ところでこれ一体誰に向かって言っているんですか?

ある人に聞いたら、「家内が作ってくれたから、家内に対して言ってます」っておっしゃいました。その時続けて聞いたんです。「じゃあコンビニ弁当を食べるときは言わないんですか」って。そしたら「いや、言います」とのことでした。

目の前に作ってくれた人、いないですよね、でも「いただきます」って言うんです。大変良いことと思いますよ、でも「誰に言っているのか」、ここを自覚するともっと価値ある言葉になると思います。

実はこれ「大自然」に対して言っている言葉だと思うんです。日本人の主食は「米」。その米は田んぼでできますよね、農家の方が春に苗を植えて、せっせとお世話をして、秋に実りを得る。一見当たり前のように感じますが、ここがすごいところ。

稲の生育には水はもちろん、太陽の光、温度、栄養等々さまざまな要素が必要なんです。日照り続きだといけない、雨続きでもいけない、「適当」にいい塩梅があって実りがあるのですね。そう考えますと、確かに調理してくれた奥さんや、収穫してくださった農家の方への感謝は必要かと思いますが、まずもって「大自然の営み」が不可欠であることが、皆様にもお判りいただけようかと思います。

つまり、私たちの命は「大自然の恵み」によって「生かされて生きてある」わけであり、その命の継続の原資として「お食事」があるわけですから、「いただきます」とは大自然、言い換えれば、神様仏様に対して申し上げている言葉であろうかと思うのであります。

さあ、今日から「いただきます」、思いを込めて言ってみましょうか。

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情報

タイトル和尚と考える終活13:「いただきます」は誰に言う?
投稿日2020.10.02
著者 良活和尚
テーマ
アイキャッチ和尚と考える終活:「いただきます」は誰に言う?