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和尚と考える終活

和尚と考える終活103:エンディングノート【1】~何を伝えるか

和尚と考える終活103:エンディングノート【1】~何を伝えるか

皆さんのように終活に興味を持っておられる方は、きっと「エンディングノート」というものも知っておられるでしょうね。終活の取り組みの定番と言ってもいいものかもしれません。少しこのエンディングノートについて理解してまいりましょう。

一言で言いますと「伝えるためのノート」とでも申しましょうか、ご自身が近親者などに伝えておきたいことを記すものが、エンディングノートであります。人にはそれぞれ人生があります。この人生は全く個々別々であります。その人生を自分自身が振り返るとともに、後に残る人への伝えとして残すものです。

多くの方は、一部相続にかかわる財産のことや、さまざまな契約等のこと、また自分が病気になった時のこと、亡くなってから後のことを託す意味合いでとらえているかと思いますが、和尚はちょっと違う視点でこのノートをとらえております。

あなたに仮に子どもさんがおられたとしましょう。あなたが30歳の時に生まれた子どもさんだとして、まあ、幼少期5歳くらいからおぼろげながら記憶が脳裏に残るとしましょう。すると、その子どもさんは、35歳からのあなたのことを知っている、ということになります。「私が小さいころから母はいつもミシンを踏んでいた」など、あなたに対する想い出の姿がインプットされているわけです。ところが、その子が誕生し物心つく、35歳より前のあなたの姿は? そうです、どこにも残らないのです。

80年の人生ならば80年の時間が必ずあるのです。ですから、子どもさんや近親者が記憶にとどめていない部分を記録として残すことが、エンディングノートに求められるべきだと思うのです。 あなた自身の「歴史秘話」でございます。

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情報

タイトル和尚と考える終活103:エンディングノート【1】~何を伝えるか
投稿日2024.03.15
著者 良活和尚
テーマ
アイキャッチ和尚と考える終活103:エンディングノート【1】~何を伝えるか